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2012年3月20日(火)

「軍が平和なデモを攻撃」

北西部の住民 本紙に証言

シリア

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 【カイロ=小泉大介】シリアでは18日も軍による弾圧がつづき、同国の人権組織「地域調整委員会」によればデモへの攻撃などで38人が死亡しました。その大半を占めたのが北西部イドリブの住民。現地の様子を同日、住民が本紙に証言しました。

 イドリブでは現在、軍が「テロリスト」掃討を口実に、多数の戦車や軍用ヘリコプターを動員した集中攻撃を行っています。攻撃から逃れようと、隣国トルコに避難する住民が相次ぎ、17日も200人が国境を越えました。

 イドリブ在住の男性人権活動家、タリク・アブドルハクさん(26)は衛星電話による本紙の取材に対し、「政権はテロリストに対する攻撃と言いますが、住民がいまも続けているのは平和的なデモです。そのデモに対し、軍は容赦ない攻撃を加え、多数の死者と負傷者が出ています」と語りました。

 アブドルハクさんによると、軍や治安部隊は銃撃に加え、家屋に侵入し内部を破壊、物品を「押収」しています。食料や燃料、子ども用の医薬品が大幅に不足し、電気の供給も極めて不十分で、インターネットもつながらない状況となっています。

 イドリブなどからトルコに逃れた住民は約1万6千人に上っていますが、アブドルハクさんは、これは正規に登録を行った避難民で、それ以外にも5千人以上が同国に避難しているだろうと言います。

 「避難民は、攻撃を恐れて車ではなく徒歩で国境に向かうしかありません。それでも、多くが銃撃や軍が仕掛けた地雷、さらに主要検問所の封鎖のためにトルコにたどりつけず、山岳地帯などに身を潜めるしかありません」

 アブドルハクさんはこうも言いました。

 「私たちはそれでも希望を失いません。軍の攻撃が激しいのは、それだけイドリブ住民を恐れているからです。シリア国民は政権を打倒するまで声を上げ続けるでしょう」

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