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2012年3月15日(木)

主張

関電大飯原発

再稼働押し付けず撤退決断を

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 関西電力大飯(おおい)原子力発電所の「ストレステスト」(耐性試験)の1次評価について経済産業省の原子力安全・保安院が「妥当」と審査し、原子力安全委員会も「検査手法は問題ない」としたのを受け、野田佳彦政権は月内にも再稼働を認め、地元の自治体に同意を求めようとしています。

 しかし、「ストレステスト」を行ったからといって、原発の安全性が保証されたわけではありません。東京電力福島第1原発の深刻な事態を踏まえるなら、政府は事故の原因究明をこそ優先させ、再稼働は押し付けず、原発からの撤退を決断すべきです。

安全は保証されない

 原発の「ストレステスト」は、その原発が、どの程度の地震や津波に耐えられるかを机上の計算で確かめるもので、とくに停止中の原発で行われている1次評価は、深刻な炉心損傷を起こすまでの余裕がどの程度あるかを調べるだけです。稼働中のすべての原発について、地震や津波の対策が十分かをふくめて調べるのが2次評価ですが、昨年末が提出期限だったのに、2次評価を提出した原発はひとつもありません。

 政府は1次評価を再稼働の条件としてきましたが、東電福島原発の事故原因も明らかにならず、2次評価も行われていないのに、1次評価だけで「安全」と判断する根拠にはなりえません。実際、関西電力が提出した1次評価を「妥当」とした原子力安全・保安院の審査を確認した原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長も、国会答弁や記者会見で、1次評価だけでは「安全性評価は不十分」との発言を繰り返しています。

 もともと電力会社も、原子力安全・保安院も、安全委員会も、原発を推進してきた「原子力ムラ」の一員です。原発推進と規制の体制が一体になり、“安全神話”に縛られて原発を推進してきたことそのものが問われているのに、同じ体制で審査し、再稼働に“お墨付き”を与えようということ自体、噴飯ものです。

 原発の建設を認めてきた地震や津波に対する「安全」基準自体の見直しが迫られているのに、その基準を前提に「余裕」度を計算しても説得力がありません。関西電力が提出した大飯原発の「ストレステスト」には、調査中の活断層が引き起こす地震の評価が行われていないことや、津波の想定が福島原発の14メートルを下回る11・4メートルしかないなどの問題点も指摘されてきました。「ストレステスト」の1次評価だけで安全が保証されたといえないのは、こうしたことに照らしても明白です。

事故原因の徹底究明を

 政府がいまやるべきなのは、再稼働の押し付けでなく、東電福島原発事故の原因究明を尽くし、その教訓を明らかにすることです。従来の体制や基準のまま、「ストレステスト」が了承されたことを根拠に地元自治体に再稼働を求めるというのでは、深刻な事故から何も学んでいないことになります。

 膨大なエネルギーを発生し、人類がまだコントロールしきれていない原発がいったん事故を起こせば、予想もつかない大きな被害を及ぼすことは、今回の福島原発事故で浮き彫りになりました。

 再稼働ではなく、原発からの撤退を政府が決断するよう、世論と運動を強めることが重要です。


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