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2012年3月14日(水)

きょうの潮流

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 2月の寒い日曜日、頼みごとがあって近所の知り合いを訪ねた時でした。彼女の家の前に、救急車が止まっています▼かけつけると、隣の古い家から老人の男性が担架で運び出されてきました。ちょうど表に出てきた知り合いも、心配顔です。「いつも雨戸を閉め切っていて誰もいないようにみえるけど、お隣、病気で独り暮らし。時々救急車がくるんです」▼用をすませ帰る途中でした。ある独り暮らしの女性の家の前に輸送車が止まっています。家を業者が片付けています。認知症のすすんでいた女性が、施設で亡くなったといいます▼時間をおかずに見聞きした、2人のお年寄りの身に起こったできごと。やはり、穏やかではいられませんでした。「あすはわが身」ではないと、誰がいいきれるでしょう▼わが町に、数カ所の生きがいセンターがあります。独り暮らしや高齢者世帯のお年寄りが通います。いっしょにお風呂に入ったり、料理を作ったり、囲碁やダンスをしたり。通えるのは、介護保険の認定を受けていない人たちです。介護認定を受けたけれど、ふたたび通って仲間と楽しみたいと懸命にリハビリにつとめ、回復した人もいます▼なのに、市が事業の多くを廃止するといいだしたのですから大変です。市報で知って驚いたお年寄りが、市議会の傍聴につめかける。市民が問い詰める。大型事業でむだ遣いして、生きがい事業をなくすとはなにごとか、と。まったく、お年寄りの孤独死があいつぐ折、行政はなにを考えている。


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