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2012年2月29日(水)

都市の子ども貧困軽減を

電気・清潔な水不足 搾取的な労働も

ユニセフが『白書』公表

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 国連児童基金(ユニセフ)は28日、2012年版『世界子供白書』を公表しました。都市で生活する10億人を超える子どもの問題に焦点を当て、その貧困と格差を軽減するための取り組みを実施するよう呼び掛けました。

 白書は、世界の都市人口が毎年約6000万人ずつ増加する中、「数百万人もの子どもたちが欠乏と剥奪の中で成長している」と指摘。「清潔な水、電気、および保健ケアなどの必須サービスを受けられない」子どもや「学校に通う代わりに危険で搾取的な労働を強いられている」子どもが圧倒的に多いと強調しています。

14億人スラムへ

 都市のスラムに焦点を当て、「20年までに約14億人がインフォーマル(非正規)な居住地やスラムで暮らすようになる」と予測。子どもは最も弱い立場にあり、貧困と不公平性に苦しめられる割合も多いとして、重点を置いて解決策を見いだすべきだと指摘しています。

 また都市部の3分の1以上の子どもが出生時に登録されないままだと指摘。都市部で子どもが被っている困難として、飢えや不健康、低水準の住宅、水や衛生施設(トイレ)の利用難、不十分な教育や保護をあげています。

栄養不良が急増

 さらに都市部では、貧困の集中化で子どもの死亡率が押し上げられていると指摘。貧しく栄養不良の子どもの数が農村部より都市部で急速に増加していることや、汚染された屋内の空気が5歳未満児約200万人の死因となっている事実をあげています。

 白書は、都市環境で暮らす子どもの成長と権利を守るために、(1)都市の貧困と排除の大きさへの理解を深める(2)社会的に周辺に追いやられた子どもとその家族がサービスや法的な保護を受けられる市民権を保障する(3)都市計画、開発、サービス提供の中で子どもに特有なニーズと優先事項に焦点を当てる―ことなどを訴えています。


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