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2012年2月28日(火)

公正選挙求め人の鎖

反プーチン派 クレムリン囲む

モスクワ

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 プーチン首相が大統領への返り咲きを目指すロシア大統領選(3月4日投票)を1週間後に控えた26日、首都モスクワでは、大環状道路サドーボエ・カリツォに沿って「人間の鎖」でクレムリン(大統領府)を取り囲み、公正な選挙を求める抗議デモが行われました。

 モスクワからの報道によると、この日、反プーチン派のシンボルカラーである白い風船やリボンをたずさえた人々が、全周約16キロの環状道路に沿って手と手をつなぎ、鎖をつくりました。この行動には、3万4000人以上が参加。車道を通る自動車がクラクションでエールを送ると、参加者は「プーチンなしのロシアを」と叫びました。

 参加者の一人、科学者のニコライ・チェカーリン氏はロイター通信に「抗議行動がどんな結果をもたらすのかはわからないが、(プーチン氏に満足しない)人々がたくさんいることを示すために来た」と語りました。

 12月の下院選挙後、政権与党による不正行為があったとして広がった抗議運動は、20年前のソ連崩壊後、最大規模になっています。しかし、プーチン支持派も巻き返しをはかり、23日にはモスクワで十数万人規模の集会を開催。政権が事実上支配するテレビは、プーチン氏を毎日、頻繁に登場させるキャンペーンを繰り広げました。

 プーチン氏は、所得の引き上げや世界水準の教育・医療提供、20年間で2500万人の雇用創出などをうたった“ばらまき選挙公約”を発表する一方、「ロシア人の偉大な使命」を強調する論文を新聞に発表し、ロシア民族主義を訴えて、人気を回復。最新の世論調査では、大統領選で誰に投票するかという設問に、プーチン氏と答えた有権者が6割前後になりました。

 こうした中、抗議運動団体「公正な選挙のために」などは、選挙当日の監視行動を組織するとともに、選挙直後の8日に次の大集会を計画。選挙後の抗議運動継続に力点を移し始めています。

 「公正な選挙を」の幹部の一人、ナバルニ氏は英BBCロシア語放送のインタビューに、「公正で民主的な選挙で政府を選べる国には長い時間がかかる。今はその最初のプロセスだ」と指摘。この運動が続くことで、「(強権で人々を従わせ腐敗汚職を生んできた)プーチン体制は、半年も続かず、改革を余儀なくされるだろう」と強調しました。(片岡正明)


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