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2012年2月28日(火)

新基地おしつけ 怒る沖縄

首相訪問、「辺野古が唯一有効」

県民の総意に背く

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 就任後初めて沖縄県を訪問した野田佳彦首相は27日、仲井真弘多(ひろかず)知事と県庁内で会談し、米海兵隊普天間基地(同県宜野湾市)の「移設」問題で、名護市辺野古への新基地建設を「唯一の有効な方法」だと断定しました。沖縄県民の総意に背く首相に対し、早朝から県庁前で抗議行動が取り組まれるなど、県民は“基地おしつけを許さない”との姿勢を鮮明にしました。


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(写真)野田首相の訪問に抗議の声をあげる人たち。最前列は党沖縄県議団ら=27日、沖縄県庁前

 自身の考えに「理解」を求めると述べた野田首相は、県庁を出た後、名護市など当該自治体を一切、訪問せず、米軍司令官からの説明を受け、自衛隊ヘリで上空から米軍基地を視察。これには県民から批判が相次ぎました。

 知事との会談で首相は、昨年の田中聡前沖縄防衛局長による暴言に加え、民主党政権が普天間基地の「県外移設」の公約を裏切って「県内移設」に逆戻りした経緯について「大変ご迷惑をおかけしました」と述べました。

 同時に、「(普天間基地の)辺野古崎への移転が唯一の有効な方法だ。安全保障環境は厳しくなっており、一定の海兵隊が沖縄に駐留し、抑止力を維持しないといけない」と強調。「海兵隊=抑止力」論を盾に、沖縄に基地をおしつける考えを正当化しました。

 これに対して仲井真知事は、「辺野古移設はものすごく時間がかかる。早く県外の場所を探していただきたい」と述べ、「県外移設」の方針を改めて表明しました。

 一方、普天間「移設」先の名護市の稲嶺進市長は会見で、首相からの訪問要請がなかったことを明らかにしました。昨年来、閣僚による沖縄訪問が続いていますが、野田首相を含め名護を避けています。

 稲嶺市長は、「移設」先であるキャンプ・シュワブを首相が上空から視察したことについて、「自分の足で歩いて、自分の目で見て、自分の耳できちっと聞ける距離感で(県民の声を)受け止めてほしい」と不快感を示しました。

 首相と会談した玉城義和県議会副議長(名護市選出)も、「県民の8割が反対している。座り込みをしているおじい、おばあを排除して辺野古の海を埋め立てるのは不可能だ」と批判しました。


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