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2012年2月26日(日)

きょうの潮流

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 佐藤翔太さんが撮った写真に写るおすしの、おいしそうなこと。佐藤さんは、気仙沼市の中学3年生。店ですしを握るお父さんに、デジカメを向けました▼『3/11キッズフォトジャーナル』(講談社)が収める1枚です。キッズフォトジャーナルは、岩手・宮城・福島の小中学生33人が加わる、震災と原発災害を記録し世界に発信する事業です▼佐藤さんは、「僕たちを引っ張っている大人が、泣いている」ところをみてきました。がれきの町で、一番印象に残っている光景です。しかし、店の再建を考えるお父さんの姿に勇気づけられました▼「10年後の僕へ」と書きます。「学んだことを活(い)かして、世のため、人のために働いてください。頑張れ、10年後の佐藤翔太!」。33人が撮った写真は、さまざまです。廃虚の風景。家族や隣人、友だち。内部被ばくを調べる機械。通学路の道端に咲く花々…。故郷と、そこに住む人への愛惜の念が伝わってきます▼「4月に妹が生まれ…名前は和花(のどか)です。平和にくらせるようにとつけたそうです」。こう書く岩手県大槌町の小学3年生、小川留以さんは線路を撮っています。夏の赤さびた線路。秋、汽車のこない線路を伝って人が歩く。「線路はつづくよどこまでも」と走る汽車を撮った、小川さんの次の便りが待ち遠しい▼陸前高田市の4人は、「復興する陸前高田の様子を撮りつづける」と誓います。復興とともにおとなになってゆく33人。すでに、人々を励ます、復興のにない手です。


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