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2012年2月16日(木)

きょうの潮流

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 明治維新を思い起こさせる名前の「維新の会」。次の衆院選の公約の呼び名に、坂本竜馬から「船中八策」を借りました▼会を率いる橋下大阪市長は、風雲児、改革者のイメージづくりに余念がありません。竜馬が船の中で後藤象二郎にしめした「八策」は、新しい国のしくみを提案しています。幕府の政権を朝廷へ返す。議会をもうけ何事も議論で決める…▼「八策」は、幕府と討幕派の妥協を図る提案ともみられました。実は、竜馬はもっと人民主権の考え方に近づいていた、という説もあります。もし竜馬が現代に生きていて維新の会の「船中八策」を読んだら、呼び名の無断使用にどんな感想をもらすでしょう▼「八策」で橋下市長は、権力を知事や市長に集めて異論を切り捨てるやり方を、国中に広げるつもりです。「評価」の低い人の首を切る、府の職員基本条例や教育基本条例のような制度を国の法律に定めよ、と。権力にとって“いい子”ばかりに仕えさせ、行政も教育も意のままに、です▼橋下市長が業務命令で職員に回答を強いるアンケート調査も、はなはだしい人権侵害です。「(労働組合の)活動に参加したことがあるか」「誰に誘われたか」「職場の関係者から投票を依頼されたことはないか」など。自白や密告まで促す調査の行き着く先は、橋下色に染め上がる行政です▼昨年、「日本の政治の中でいちばん重要なのは独裁ですよ」と語っていた橋下市長。歴史に現れた独裁者の末路も、勉強しておいた方がいいでしょう。


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