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2012年2月12日(日)

きょうの潮流

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 40年前の沖縄返還密約事件をベースにしたドラマ「運命の人」(TBS系)が、佳境に入りました。沖縄返還にあたり、軍用地復元補償費を日本側が肩代わりする密約を暴いた主人公は、新聞記者であるにもかかわらず、国家公務員法違反で逮捕されます。国家公務員をそそのかして、職務上知ることができた秘密を漏(ろう)洩(えい)させたという罪です▼起訴状に「ひそかに情を通じ」と記されていたことから、世論は一変。密約の究明はうやむやになり、外務省機密漏洩事件として男女のスキャンダルにすり替えられます。保身のためには手段を選ばない国家権力のやりくちが、まざまざと見える展開です▼実際、時の首相、佐藤栄作氏は沖縄返還を実現した功績で返還から2年後の1974年にノーベル平和賞を受賞。一方の記者は職を失います。真相はどうだったか。沖縄の現状を見れば、「核抜き本土並み」の欺(ぎ)瞞(まん)は論をまたないでしょう▼沖縄返還密約については、アメリカ国立公文書館で、極秘ファイルが発見されています。3年前には、国を被告とする沖縄密約情報公開訴訟も起こされています。しかし、2011年の控訴審で司法はまたもや外務省を守ります▼国家権力の情報統制は、とどまるところを知りません。見過ごせないのが、今通常国会に提出が予定されている「秘密保全法案」です▼この法案を「平成の治安維持法」とは、ジャーナリストの高田昌幸氏(JCJ機関紙「ジャーナリスト」1月25日号)。知る権利を守るたたかいが、急務です。


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