2012年2月10日(金)
“EUに金融取引税を”
欧州9カ国要求
【ロンドン=小玉純一】フランスなど欧州連合(EU)加盟9カ国は7日、EU現議長国デンマークに対し、EUレベルでの金融取引税の導入を促進するよう求める書簡を送りました。バロワン仏財務相が同日、明らかにしました。
書簡は「金融危機のコストを金融機関に公平に分担させ、欧州の金融市場規制を改善するきわめて重要な手段として、金融取引税を欧州レベルで導入する必要がある」と強調しています。
また今年上半期にも加盟国の政府が金融取引税を導入するための正式な法案の審査に取り組むことに「全面的な支持」を表明しているといいます。
書簡には、イタリアのモンティ首相のほか、フランス、ドイツ、オーストリア、ベルギー、フィンランド、ギリシャ、スペイン、ポルトガルの財務相が署名しています。
ブリュッセルからの報道によると、バロワン氏は、書簡について、「ユーロ圏の中心部が(金融取引税の)導入に向けて前に進む決意を持っていることを示す、たいへん強力な兆しだ」と歓迎しました。
議長国デンマークは声明を発表。9カ国の書簡を歓迎し、財務相会議での議論を検討していると述べました。
フランスのサルコジ大統領は1月に、同税を8月から単独で導入すると発表していました。