2012年2月9日(木)

業者への賠償続けよ

福島東電と交渉、見解ただす

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（写真）東電担当者（左側）に質問・要望を示す相双民商の紺野会長ら＝８日、福島県議会内

　東京電力福島第１原発事故で避難を強いられている福島県相馬・双葉地方の業者たちが８日、福島県庁内で東電と交渉し、今後の賠償支払い見通しなどの見解をただしました。

　相双（そうそう）民主商工会の紺野重秋会長が、福島補償相談センターの渡辺直樹副所長に質問要望書を手渡しました。

　東電側は、今後の賠償見通しに関して「まだ事故の完全な収束は見通せない」と発言。同時に賠償請求の受け付けと合意件数は、個人が約５万９０００件のうち約２万９１００件、事業主が約２万６４００件のうち１万５３００件と明らかにしました。

　魚介類や野菜などが出荷制限となった場合は、引き続き賠償すると明言。操業停止・自粛している漁協や漁船の当事者と関連業者への補償も続けるべきだとの求めに、「対象になるかどうかは国の判断による」とのべるだけでした。

　東電が「消費期限のある商品を原発事故のため廃棄、または放置せざるをえなくなり、その結果、処分せざるを得ないものについて補償する」との見解を示している点に言及。加工物流業の女性は「ナマコを５０００万円で仕入れたが、カビが生えると売り物にならない」と賠償請求したものの返却されたと訴えました。東電側は「持ち帰って検討する」とのべました。

　交渉には、福島県商工団体連合会や弁護士、日本共産党福島県議団が同席しました。