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2012年2月5日(日)

安保会議 焦点は債務

世銀総裁 緊縮策固執の独批判

ミュンヘンで開幕

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 【ロンドン=小玉純一】世界各国の外交・安保関係者が安全保障問題などについて協議する国際会議、通称ミュンヘン安保会議が3日、ドイツ南部のミュンヘンで開幕しました。昨年来、欧州各国で債務危機が深刻になっていることから、この問題が安全保障に及ぼす影響についても協議の焦点となります。


 会議の冒頭、議長のイシンガー氏は「かつてなく非軍事的問題が安全保障にとって重要になっている」と指摘。初日のパネルディスカッションでは、エネルギーや資源、環境問題は、新たな安全保障上の要素となっているのかをめぐって議論がかわされました。

 世界銀行のゼーリック総裁は会議のなかで、欧州の債務危機についてのドイツの対応に言及しました。

 欧州一の経済大国ドイツは、南欧の政府債務危機に財政規律の強化で対応し、欧州首脳が1月30日に合意した規律強化の政府間協定を主導。その一方、財政悪化国に融資する欧州基金の増資や、ユーロ共同債発行の要求に抵抗しています。

 ゼーリック氏は、このままドイツが欧州各国での緊縮策推進に固執し続けるのであれば「ドイツは怒りの対象となりかねない」と指摘。「競争力回復のための財政規律と構造改革は、成長がなければ非常に困難だ」と指摘しました。

 会議には、米国のクリントン国務長官とパネッタ国防長官、ロシアのラブロフ外相、イタリアのモンティ首相らが出席。イランに対する経済制裁での協調体制の確立や、反体制派に対する弾圧が続くシリア問題も議論される見込みです。

 会議は今年が48回目。欧州での戦術核削減問題、中東和平問題でも協議し、5日に閉幕します。


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