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2012年1月30日(月)

きょうの潮流

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 ミサゴ。タカ科に属する大型の鳥です。翼を広げれば170センチにもなるこの鳥は、世界中の海岸沿いに棲(す)み、空中から急降下して足で魚を捕らえます。体は黒褐色、頭は白く、短い冠羽をつけた姿は美しい▼米海兵隊新基地の建設が狙われている沖縄県名護市辺野古の沿岸でも、その姿が見られます。新基地建設のための環境影響評価書でも、建設候補地のほぼ全域でミサゴが確認されたとの調査結果が出ています。翼を休める森を削り、発生した土砂を使って、餌場である海を埋め立てる。ミサゴの生息を脅かす事態です▼ところが評価書は、こう結論づけています。“ミサゴの行動・採餌範囲は広いから、新基地建設に伴う生息域改変の影響は小さい”―。餌場はほかにもあるから大丈夫、ここから出て行ってくれ、と言っているかのようです▼ミサゴなどの野鳥を追い出した後、辺野古の上空を自由勝手に飛ぼうとしているのが、ミサゴの英語名をつけた海兵隊の最新鋭機MV22オスプレイ。上空から急降下して狩りをするミサゴの姿を、空から敵を急襲する自らの姿になぞらえたのでしょうか▼ミサゴを含む猛(もう)禽(きん)類は食物連鎖の頂点に立っています。ミサゴは豊かな生態系を象徴する、自然界の支配者です。一方、海兵隊は圧倒的な軍事力で世界を支配しようとする、米国の覇権主義の象徴です▼エメラルドブルーの、辺野古の海。その上空を飛ぶのは、やはりミサゴがふさわしい。オスプレイの“止まり木”である新基地の建設を許してはなりません。


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