「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2011年12月18日(日)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 科学の新発見が報じられると、よく訳が分からなくてもときめきを覚えます。宇宙のなりたち、ひいては私たちが今ここにいる理由を、一つまた一つ解き明かすおもしろさです▼最近、「ヒッグス粒子」の存在をほのめかす現象がみつかったと伝えられました。やっぱりよく理解できませんが、ことの重大さは分かります。ヒッグス粒子は物質の質量の起源らしい、というのですから▼実験に使っている装置もすごい。宇宙誕生の大爆発、ビッグバンのわずか1兆分の1秒後にあたる、超高温の状態をつくりだすのだとか。人類は今、ここまでできるのです▼質量にかかわる言葉に、「質量数」があります。たとえば、セシウム137の「137」は、質量数を表します。科学の目覚ましい進歩の一方で人類は、みずから科学の力で解き放った原子力の暴走を、抑えるすべを知りません▼福島第1原発の事故で出たセシウムなどに汚染されたゴミの灰や土の、捨て場がありません。肝心の原子炉の中のようすさえ、誰もつかめません。ふるさとを追われた人たちの、帰るめどもたちません。ところが野田首相は、事故の「収束」を宣言しました▼真犯人をつきとめず、また事件が起こるかもしれないのに一件落着とするような、みせかけ「収束」。しかし、はっきりしていることがあります。政府や東電の免れない責任です。彼らに、自然の摂理にもとる原発の廃止を宣言させ、科学の力の総結集で事故を収束させるたたかいは、始まったばかりです。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって