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2011年12月18日(日)

総選挙各党走る (上)

年末 選挙対応へ急旋回

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 年末の各党本部や衆院議員は、来年の一定の時期以降にはいつ解散・総選挙があってもおかしくないといわれる解散含みの情勢を踏まえ、選挙対応の動きへ急旋回しています。


動く首相―新聞・選対・若手と

 12月の各メディアのほぼ全調査で内閣不支持が支持を上回るなど野田政権の不安定さが増しています。消費税増税、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加、原発再稼働方針などへの反発が政権を直撃しているためです。

 早期解散含みの空気をあおっているのは野田佳彦首相自身の動きです。

 野田首相は14日、メディアの首相官邸クラブへ週1回の定例会見をしたいと提案しました。就任以来3カ月半あまり「ぶらさがり」(立ちながら記者の質問に応じる)を拒否してきた対応を一転。「選挙を意識して発信力を高めたいのでは」。記者クラブ側の声です。16日夜は大手メディア首脳の集まり「報道七社会」に顔をだして渡辺恒雄読売新聞主筆、若宮啓文朝日新聞主筆らと会食。週明けには首相就任後初の街頭演説に立つ予定です。

 先だつ14日夜。野田首相は民主党の高木義明選対委員長らを東京・新橋の割烹(かっぽう)に招き、2時間以上も会食しました。高木選対委員長の名で民主党は当選1回議員らの選挙区を中心に全国世論調査と地元の選挙態勢にかんするアンケートを11月中に実施。最近その結果がまとまった段階でした。「選挙情勢が突っ込んで交わされたのでは」と民主党内に波紋を広げています。

 前日の13日夜。野田首相は首相支持グループの若手議員10人ほどを首相公邸に呼び、夕食でもてなしました。会合後、幹事役の議員から「首相との会話を口外するな」とのかん口令。「消費税政局」に絡む話題が含まれていた、と党内で受け取られています。

 最近まで「13年8月の任期満了に限りなく近い総選挙」を待望する声が民主党内の大勢でした。解散権を握る野田首相の「総選挙近し」をにおわせる一連の動きで党内に緊張が走ります。

自民幹部―“3月に空襲警報”

 16日。次の総選挙を待つ自民党の立候補予定者が選挙向けポスターの写真撮影で東京都内のスタジオに入りました。国会の議員会館に出入りする印刷会社社長は「年末年始に使えるようにというポスター、チラシの注文が目立ってきました」といいます。

 衆院東京12区(北区、足立区の一部)では前回落選の太田昭宏公明党前代表が10日前後から区内全域に事前ポスターを張り巡らせました。

 自民党幹部は「来年3月末には『空襲警報』が鳴る。3月以降いつでも解散がありうる。年末年始には、その心構えで動くよう指示した」と語ります。

 情勢は流動的。野党の選挙準備が整う前の「抜き打ち解散」や、消費税増税で民主・自民両党が合意した上での「話し合い解散」の可能性も取りざたされます。 (つづく)


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