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2011年12月16日(金)

教師自殺は公務災害

磐田市立小 着任直後うつ病 認定

静岡地裁

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(写真)静岡地裁へ向かう(前列左から)憲二さんと和子さん。弁護団、支援者ら=15日、静岡市葵区

 静岡県磐田市の市立小学校に2004年に新規採用され、半年後に自ら命を絶った故木村百合子さん(享年24歳)の両親が公務災害の認定を求めた裁判の判決が15日、静岡地裁で行われ、山ア勉裁判長は公務災害ではないとした地方公務員災害補償基金静岡支部の認定を取り消しました。地裁で新任教師の公務災害判断は初めて。

 判決は、着任後わずか2カ月足らずでうつ病を患い、担任クラスが当初から数々の問題を生じていたこと、組織的・継続的な指導・支援体制が必要だったのに認められなかったことなど具体的に認定。その上で、精神的負荷の大きさについては最もぜい弱である者を基準とするのが相当で、新規採用教員の公務は緊張、不安、挫折感を継続的に強いられる心理的負荷を与えるものだとしました。

 両親は08年7月に提訴していました。判決後の報告集会で、父・憲二さん(62)は「娘が一生懸命やっていたのが間違いでなかったと確認できてよかった」。母・和子さん(58)は「判決をふまえて、何がおきていたのか調査して、悲しいことが二度とおきないように対策をたてていってほしい」と目をうるませました。

 塩沢忠和弁護団長は「異常な事態における業務の困難性を的確に認定した判決を被告は真摯(しんし)に受けとめるべきです。教職員全体の労働環境の改善に資することを強く望みます」と語りました。


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