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2011年12月5日(月)

きょうの潮流

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 南方の激戦地を二等兵として生き抜いた漫画家の水木しげるさん。その作品と、当時の新聞報道を展示した「日米開戦70年 水木しげるの戦争と新聞報道」展が、横浜市の日本新聞博物館で25日まで開催中です(同館主催)▼平日は小中高校生でにぎやかです。水木さんの過酷な戦場体験を伝える説明文を一字一字、声を出して読む男子児童の姿がありました。オンボロ輸送船の船底で非常警報が鳴り、兵隊がいっせいに一本の縄梯(はし)子(ご)につかまって脱出しようとする絵に付けられた文です▼展示の最後のコーナーは軍部による報道検閲でしたが、しっくりしないのは、新聞の戦争報道の反省を欠いていたことです。敗戦後、朝日新聞が出した宣言「国民と共に立たん」(1945年11月7日付)は、「真実の報道、厳正なる批判の重責を十分に果たせ」なかった自らの戦争責任を自覚したものでした。それはどうなったのかと改めて思わされました▼同紙に載った読売新聞主筆・渡辺恒雄氏へのインタビュー(11月28日付)もです。渡辺氏は他紙と一緒に経済政策の「共同提言」を出したいとした上でこう語っています▼「安保闘争のときにデモ中止を呼びかけた1960年の『7社共同宣言』のように、共同キャンペーンをやりたいね。そうすれば政治も動くはずだ」。キャンペーンの内容はTPP参加、「税と社会保障の一体改革」、消費税増税▼世論を誘導して政治を誤らせようとは。太平洋戦争開戦の12月8日を前に、報道のゆがみを見抜ける目をと心します。


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