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2011年12月2日(金)

きょうの潮流

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 12月最初の日、列島は冷え込みました。師走。しかし、12月の旧暦の呼び名は師走だけではありません▼「氷月(ひょうげつ)」は、文字をみるだけでぶるっときます。「極月(ごくげつ)」は、1年の12の月もいよいよ極まった、という意味でしょう。「茶月(さげつ)」は、サザンカ(山茶花)の花のきれいな月だからでしょうか▼「弟月」や「親子月」は、ちょっと想像がつきかねます。ほかにも、「除月」「暮古月」…。暦事典にいっぱい載っています。暦にさまざまな思いを込めた、昔の人々の胸の内がしのばれます▼夜は氷点下の「氷月」の東北から、少し寒さの緩むニュースです。1日、宮城県の仙台と石巻をじかに結ぶJR列車が、運行を始めました。津波の被害の大きい仙石線はまだ全線つながりませんが、東北線などの線路を借り、回り道して直通列車を走らせます▼11月30日、福島県いわき市の塩屋埼灯台に、光がよみがえりました。3・11大震災で壊れ、仮の投光器で細々と海を照らしていました。1899年に点灯した灯台は、1938年の地震で、さらには太平洋戦争中の米軍の攻撃で、壊されるたびに復活し、荒海をゆく人たちを守ってきました▼木下恵介監督の名画「喜びも悲しみも幾歳月」は、塩屋埼灯台長の妻、田中きよさんの手記から生まれました。灯台近くに、美空ひばりさんが「塩屋の岬」を歌う「みだれ髪」の歌碑がたっているそうです。見えない心を照らしておくれ、独りぼっちにしないでおくれ、と願う歌。12月は、春待月ともよばれます。


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