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2011年11月27日(日)

きょうの潮流

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 小春日和の勤労感謝の日。朝、東京・八王子市の高尾山へ向かいました。そろそろ、木々の葉っぱが色づくころです▼しかし、最寄り駅に降りたとたん、登山はあきらめました。駅前をうめ、登山口への道にひしめく人、人、人。この分では、登山道もじゅずつなぎの渋滞でしょう。午後の予定に間に合うよう下りてこられない…▼気持ちを切り替え、高速道のトンネル工事現場をみに行きました。世界遺産級の生物のゆたかさを誇る、国定公園の高尾山を掘りぬく工事です。頭上を、高速道や進入路が、複雑に交わるようにいくつもの弧を描く異空間。えぐられ、穴の開いた高尾山が痛ましい▼帰り道、5人連れの中国人留学生が話しかけてきました。地図を手に、「登り道はどこですか?」。案内しながら、「頂上から富士山がみえますよ」と教えると、「富士山が?」と目を輝かせ、ごったがえす人波に消えてゆきました▼駅前でビラを配る人たちがいました。東京の退職教職員でつくる山のサークル「ぼうの会」内の九条の会。高尾山から眺められる山々の図をあしらったビラに、9条全文をのせ、訴えます。「こんにちは 平和だから/お会いできましたね」「日本国憲法を堅持するよう…あらゆる友人知人へ広めてください」▼さまざまな人が行き交い出会う高尾山。人に踏まれても踏まれても、工事で傷つきながら、なお山を愛する人々を優しく抱きとめる高尾山。正岡子規は、初冬の頂で詠みました。「凩(こがらし)をぬけ出て山の小春かな」


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