2011年11月13日(日)
「学校近くを爆撃」
スーダンを国連が非難
責任者、裁かれるべきだ
スーダン軍が南スーダンの難民キャンプを越境爆撃したことに対し、現地で人道支援を続ける国連から厳しい非難の声があがっています。
スーダン軍が爆撃したのは10日。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のエドワード報道官は11日、南スーダン北部のイダ難民キャンプでは「幸運にも死傷者は出ていないが、爆撃された場所は学校の近くだった」と批判しました。
同事務所は今回の爆撃を受け、緊張が高まっているスーダン国境近くから別の場所へ難民を避難させようと準備中ですが、激しい雨で作業は中断。そうした中で戦闘が激化することを懸念しています。
ピレイ国連人権高等弁務官も同日、イダ難民キャンプには多くの女性や子どもが避難していることを示し、今回の爆撃が国際犯罪や深刻な人権侵害にあたる可能性があると指摘。「どういう状況で爆撃されたのか正確な状況を知るため、独立した、信頼できる、徹底した調査が必要だ」と述べました。
そのうえで、国際犯罪や深刻な人権侵害が明らかになれば、「その責任者は司法の場で裁かれるべきだ」と強調。同時に、民間人への攻撃は即時中止するよう求めました。
日本政府は、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に陸上自衛隊の施設部隊を派兵する方針を決めています。