2011年11月5日(土)
スーダン国境で戦闘
難民多数がエチオピアへ
スーダン政府軍は3日、南スーダンと国境を接する青ナイル州クルムクの「スーダン人民解放運動・北部」(SPLM・N)の拠点を攻撃し、支配下に置きました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると9月から続く同州の武力紛争で約2万8700人の難民がエチオピア領内に脱出。また南コルドファン州でもSPLM・Nとスーダン政府軍との戦闘が続いています。
SPLM・Nは、7月に独立した南スーダンの与党・スーダン人民解放運動(SPLM)から分離した組織。スーダンでは2005年まで南部を基盤とするSPLMと、北部を支配する政府軍との衝突が続いていました。
青ナイル州では、2010年の選挙でSPLMのアガル氏(現SPLM・N議長)が知事に選出されましたが、スーダン政府側は9月2日、州都ダマジンの知事公舎を爆撃、知事を解任して同州を軍政下に置きました。
ロイター通信によると、国防省は11月3日、「軍がクルムクに進撃、反政府勢力多数を殺傷した」と公表。SPLM・N側も「クルムクから戦略的理由で撤退した」と表明しました。
また、SPLM・Nは2日、南コルドファン州タロディ周辺で、政府軍との激しい戦闘が続いていることを明らかにしました。