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2011年11月3日(木)

福島2号機 再臨界か 1・3号機でも可能性

半減期短いキセノン検出 「局所的」と東電

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 東京電力は2日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の2号機格納容器から半減期(放射能の量が半分になるのに要する期間)が数日以下の放射性物質のキセノンが検出されたと発表しました。メルトダウン(溶融)した核燃料が炉内で局所的に再臨界した可能性があるとしています。1、3号機でも同じ状況にある「可能性がある」といいます。

 2号機では、格納容器内の放射性物質を含んだ気体を吸い出してフィルターを通して排気する「ガス管理システム」を運転中です。1日に採取した気体からウランの核分裂の際に生成される、半減期が約5日のキセノン133と約9時間のキセノン135が検出され、2日に採取した気体からもキセノン135が検出されました。いずれも半減期が短い物質であることから、事故発生時に生成して格納容器内にたまっていたものではなく、核分裂反応が最近、起きた可能性があることを示すものだといいます。

 2号機は3月の事故で、核燃料が溶融し、原子炉圧力容器の底に大半が崩落、圧力容器を覆う格納容器内にも落下したとみられています。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は、原子炉圧力の上昇がみられるほどの「大規模な臨界ではない」が、「局所的に臨界が起きたとみている」と述べました。

 2号機の原子炉の温度や圧力、中性子などの放射線量に大きな変動はみられないといいます。検出された濃度は1立方センチ当たり10万分の1・4〜1・2ベクレルで、日本原子力研究開発機構に再分析を依頼しています。

 東電は同日午前2時48分から1時間、原子炉への注水ラインを使って、核分裂反応を抑えるホウ酸約480キログラムを含んだ水を注入しました。

 東電によると、1、3号機にも今後、「ガス管理システム」を設置する予定で、設置した場合、半減期の短い放射性物質のキセノンが検出される可能性があるといいます。

 再臨界 いったん停止した連鎖的な核分裂反応が再び起きること。大量の熱や中性子が発生します。

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