2011年10月27日(木)「しんぶん赤旗」

世界人口70億人に

国連白書 わずか12年で10億増


 国連人口基金(UNFPA)は26日、2011年版「世界人口白書」のなかで、今月31日に世界人口が70億人に達すると発表しました。1999年に60億人に達して以来、わずか12年で10億人増加しました。

 白書によると、今後の予測ではインドの人口(現在12億4200万人)は2021年には14億人に達し、現在最多人口の中国(13億4800万人)を追い越して世界一になります。世界人口は2050年には93億600万人に達するとされます。

 日本の人口は現在、1億2700万人でロシアに次いで世界第10位ですが、2050年には1億900万人に減り、第16位に後退すると推測しています。

 1人の女性が産む子ども数の平均は60年代に比べて減っているものの、世界人口は乳児死亡率の低下と平均寿命の伸びで増え続け、最貧困国では出生率の高さが開発を滞らせ、貧困を長期化させているとしています。

 一方、最も裕福な国々の中には出生率が低く、経済成長の維持や社会保障制度の存続の展望が持てるのかという懸念が高まっているとしています。

 白書によると、先進工業国のなかには労働力不足が原因で経済の停滞が懸念される国があります。しかし、そうした国の中でも、移民を希望する開発途上国の失業者に対して、専門知識があっても国境を閉ざす傾向もあるとしています。極度の貧困を減らす取り組みは進展しつつありますが、ほとんどの地域で貧富の差は広がっています。





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