2011年10月18日(火)「しんぶん赤旗」

九電やらせ 「知事が脚本 九電行動」

佐賀県議会 第三者委・郷原氏が指摘


 九州電力玄海原発の再稼働をめぐる九電「やらせメール」問題などを調査した第三者委員会委員長を務めた郷原信郎氏は17日、佐賀県議会原子力安全対策等特別委員会に参考人として出席しました。

 郷原氏は、古川康・佐賀県知事が自らの辞任に言及していたことを明らかにしました。

 古川知事の辞任言及は、8月4日前後に郷原氏が電話でやらせ投稿を促す内容の佐賀支店長のメモを全文読み上げて確認した際に出てきたもの。古川知事は「支店長らに対してそのような発言をした」と内容を認めた上で「発言が表に出れば私が再稼働に向けて突っ走っていることになる。辞任は避けられない」と述べたといいます。

 郷原氏は答弁するにあたり「知事と同席の上で話したい」と知事の出席を求め、県議会も知事に要請しましたが、古川知事は理由を示すことなく参加を拒否しました。

 郷原氏は「やらせメール」の発端が知事の九電幹部に対する発言であることは「客観的に見て明白な事実だ」と強調。背景に「2005年のプルサーマル導入をめぐる県主催の討論会以来、知事がシナリオを描き、それに沿って九電が『民意』をつくるために行動するという基本的な構図があった」と指摘しました。

 九電最終報告書が知事の発言が発端と認めなかったことには「むしろ知事と九電の不適切な関係を裏付けるものだ」と批判しました。


真相解明求める

 日本共産党の武藤明美県議の話 郷原氏は、知事がどのような言動をしてきたかを生々しく明らかにしました。知事、九電は「不透明な関係を断ち切れ」という県民の思いに応えるべきです。県独自の第三者委員会や県議会への百条委員会の設置による独自調査での真相解明を求めていきます。





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