2011年10月12日(水)「しんぶん赤旗」

放射線量いっせい測定

道路5本 100メートル間隔

福島・渡利


写真

(写真)線量調査中に声をかけてきた住民と話し合う宮本さん(右から3人目)たち=10日、福島市渡利

 東京電力福島原発事故による放射能の値が高い福島市渡利地域で10日、日本共産党福島相馬地区委員会の呼びかけで、放射線量測定のいっせい行動が取り組まれました。

 宮本しづえ党県副委員長(県議予定候補)、藤倉英一地区委員長を先頭に三十数人が参加。3人一組で10隊つくり、東西に走る道路5本を100メートル間隔で両側から測りました。

 1人が「放射線量測定中」と大きく染め上げたのぼりを持ち、2人目が目印をつけた棒を立て、50センチと1メートル地点をそれぞれ3回測定。3人目が記入していきます。

 高さ1メートルで最初平均1・6マイクロシーベルト毎時だったのが、場所を変えて測定すると同1・89マイクロシーベルト毎時などと上がります。

 周辺住民からは「うちも測ってほしい」との要請も相つぎます。庭先の土を自分たちで削り取る家庭が多いものの、道路上より高い値を表示。芝生をはぐ前に同3・2マイクロシーベルト毎時あった家では1・75マイクロシーベルト毎時と下がっていました。

 「私たちはいいが、孫が帰ってこない」と肩を落とす主婦(66)。原発事故発生から3日後に県内の喜多方市に避難した娘と孫たちは春休みが終わってから今にいたるも戻ってきません。隣家の主婦も「こんなことになって本当に悔しい」と唇をかみしめました。

 この日測定したのは169カ所。個人宅も56軒にのぼりました。藤倉地区委員長は「結果をマップにして住民に知らせ、市に渡利全域の詳細調査を求めていきたい」と語っています。





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