2011年9月17日(土)「しんぶん赤旗」

B型肝炎訴訟

個別和解が成立

北海道の原告4人


 集団予防接種の注射器使い回しでウイルス感染した被害者が国に損害賠償を求めているB型肝炎訴訟で16日、先行する北海道訴訟の原告と国との間で和解が成立しました。

 全国11地裁のB型肝炎訴訟のうち、個別和解の成立は全国で初めてです。

 札幌地裁で行われた第25回協議で和解したのは、北海道原告団代表の高橋朋己さん(58)ら肝がん、肝硬変、慢性肝炎を発症した原告4人です。

 和解内容は6月28日の基本合意書に基づき、肝がん3600万円、肝硬変(軽度)2500万円、慢性肝炎1250万円を国が支払うもの。今後の和解の進行について弁護団は、「個別原告の資料を補足しながら国との和解を進めたい」「東京訴訟で21日に和解協議が行われ、その後も全国で順次、和解が進んでいく予定」としています。

 報告集会で高橋さんは「みなさんのおかげで、この日を迎えられました。全ての被害者の救済と恒久対策確立めざし、私たちのたたかいはまだ終わりません」と語りました。

 全国原告団と弁護団は「20年を経過した慢性肝炎被害者は救済立法で解決を図り、感染を知らない国民のためにも検査体制の実現を求める」との談話を出しました。





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