2011年9月16日(金)「しんぶん赤旗」
突然、巨大アンテナ出現
沖縄・嘉手納 基地機能強化に懸念
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爆音被害が深刻化している米空軍嘉手納基地(沖縄県)に突然、巨大なゴルフボール状のアンテナが出現しました。基地機能の新たな強化につながる動きとして、懸念が強まっています。
嘉手納町などがアンテナの存在に気づいたのは8月上旬。国道58号沿いの基地フェンスからやや奥に入った場所に、真っ白なドーム型アンテナが立地していました。日本共産党の田仲康栄町議が目視で確認したところ、5個ありました。
概観は、米政府が運用する盗聴網「エシュロン」と見られる米空軍三沢基地(青森県)のドーム型アンテナと似ています。
同町は沖縄防衛局を通じて基地側に問い合わせましたが、1カ月以上たった現在も回答がなく、分かっているのは名称(第18通信中隊・地上移動無線)だけです。
一方、米空軍ニュース(3月11日付)に、嘉手納基地への新たなアンテナ建設を示した記述があります。それによると、最近、第18通信中隊が「基地の機密ネットワークの更新と地上移動無線中継器の移転」を行ったとしています。
嘉手納基地では滑走路の改修や、飛来する外来機が増加の一途をたどるなど、明らかな基地機能の強化が進んでいます。さらなる基地負担につながりかねない通信機能の強化に関して、日本政府と米軍は説明責任を果たす必要があります。
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