2011年9月13日(火)「しんぶん赤旗」

同時テロ10年

オバマ氏演説 米国民の結束、強調


 オバマ米大統領は同時テロから10周年となる11日、首都ワシントンのケネディセンターでの追悼コンサートで演説し、「この10年間、戦争や不況、熱心な討論、政治的分断など米国内では大きな変化があった」と同時テロが米国に与えた影響の大きさに言及しつつ、国民の結束を訴えました。(西村央)


 大統領は演説で、「今も変わっていないことを思い返すことに価値がある」として、平等と自由という理念をあげました。

 大統領は「こうした理念は試練を通じてむしろ強まっている」として、分断された国民の結束にあたっては、平等と自由という二つの理念の重要性を強く押し出しました。

 同時テロ後、反イスラムの風潮が広がったことを意識して、「米国はイスラムとの戦争を決して起こさない」とも強調しました。

 その一方、オバマ大統領は、同時テロ後のアフガン、イラクの二つの戦争で、のべ200万人の米国人が戦地に赴いていることをあげながら、兵士や、それを支えた国民への敬意を表明。「米国に危害を加えようとするものは、世界中のどこにあっても正義の裁きから逃れることはできない」と強調し、「対テロ戦争」の効果を印象付けました。

 同時テロ10周年にあたっては、米国各地で新たなテロへの懸念もありました。

 11日、ロサンゼルス発ニューヨーク行きのアメリカン航空機では、乗客3人がトイレに入ったまま乗務員の呼び掛けに応じずに出てこなかったためテロとの関連が疑われ、連絡を受けた空軍F16戦闘機2機が緊急発進しました。ロサンゼルス市内の市営バスでも10日、テロと疑われた爆弾騒ぎがありました。





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