2011年9月6日(火)「しんぶん赤旗」

アジア政党国際会議の特別会議

緒方副委員長が発言

中国


 アジア政党国際会議(ICAPP)の「発展と国民へのアクセス」に関する特別会議の討論が5日から中国南部にある広西チワン族自治区の南寧で始まりました。日本共産党の緒方靖夫副委員長は、その冒頭の部で発言しました。


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(写真)5日、アジア政党国際会議(ICAPP)特別会議で発言する日本共産党の緒方靖夫副委員長

 緒方氏は、会議に先立つ現地視察の感想を述べた後、世界からアジアの発展が大きく注目され、先進資本主義国の力と地位は相対的に低下しつつある一方で、発展途上国が経済でも政治でもより大きな力をもつ時代になっている世界の動向を描写。発展途上国の未来には、国ごとに具体的条件にそって立案する国づくりで、体制的にもより広い選択肢がひろがりつつあると指摘しました。

 さらに、資本主義と社会主義との関係という視点から、21世紀は、地球温暖化の危険への対応、深刻な経済危機の連続、住民の格差と貧困などから、資本主義体制がその存続の資格を問われる世紀になるだろうと指摘。他方、社会主義をめざす諸国にとっても、大きな発展により世界の政治と経済に占める地位と比重が大きくなったものの、経済発展の水準では発展途上の段階にあり、われわれの考える社会主義経済の段階にはないことに言及。21世紀は、社会主義が本当に人類の未来を担いうる体制であるかどうか、その資格と能力が問われると指摘しました。

 その観点から、問われる課題があるとして、経済政策で、国民生活の向上がどれだけ優先的な課題となっているか、国際活動で、覇権主義を許さない世界秩序の確立にどれだけ真剣にとりくんでいるか、人類的な課題として、地球温暖化防止や核兵器廃絶などの課題の解決にどれだけ積極的な役割を果たすのかをあげました。

 発言の後、緒方氏には「スケールの大きな世界の動向から現在のアジアの位置と役割を明らかにした」など少なくない参加者から積極的な感想が寄せられました。

 4日夕、同会議開会式で、中国共産党の周永康政治局常務委員が基調演説を行いました。そのなかで、党創立90周年、統治の党としての60年余を振り返り、胡錦濤総書記の演説を引用しながら、発展の成果を国民が享受し、腐敗撲滅に成功しないならば、これまでに得た成果を失うと強調しました。さらに、中国に対する意見、助言を歓迎すると述べ、この会議がそうした機会になることへの期待を表明しました。





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