2011年8月26日(金)「しんぶん赤旗」

リビア反政府派

“全土の95%支配下”

カダフィ氏拘束へ報償


 【カイロ=伴安弘】リビアの反政府勢力は24日、首都トリポリをほぼ掌握しました。リビア全土でもカダフィ氏の生まれ故郷、中部の港湾都市シルトと南部の砂漠の町サブハを除き「95%を支配下に置いた」と主張しています。しかしカダフィ政権側の武力抵抗はわずかながらも続いています。


 反政府勢力は23日にトリポリのカダフィ政権の軍・政治の拠点バーブ・アジジヤの“要塞(ようさい)”を制圧しましたが、25日もその一部でカダフィ支持派からの激しい抵抗を受けています。

 トリポリ市内では反政府勢力がところどころに検問所を設置。住民は警戒して姿を見せず、商店も閉まったままで、通常の姿には程遠い状態です。カダフィ政権のイブラヒム情報相は24日、「数カ月、あるいは数年でも抵抗を続ける」とカダフィ支持派との電話で語ったといわれます。

 しかし、同政権のオベイディ外相は英テレビ「チャンネル4」で、カダフィ大佐は、国外への逃亡を含めすべての選択肢を使い果たし、彼の支配は「終わった」と語りました。

 反政府勢力の連合体「国民評議会」は、なお行方が分からないカダフィ大佐を拘束または殺害した「カダフィ支持者」に恩赦を与えると表明。167万ドルの報償金を支払うという実業家からの申し出を紹介しました。

 また、シルトとサブハのカダフィ派指導者らと事態の平和的解決について交渉するため、代表者を送りました。

 同評議会によると、トリポリでの21日からの戦闘で約400人が死亡、数千人が負傷しました。





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