2011年8月26日(金)「しんぶん赤旗」

被災地 集団移転 補助拡充を

山下議員要求 副大臣「検討する」


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(写真)質問する山下芳生議員=25日、参院総務委

 日本共産党の山下芳生議員は25日の参院総務委員会で、東日本大震災にともなう安全な土地への移転に国が補助金を出す「防災集団移転促進事業」の補助率の引き上げや補助限度額の撤廃を求めました。

 山下氏は、同事業では交付税措置を含めると国の負担は94%、自治体は6%の負担になるとされているが、国の補助に「1戸あたりの限度額」とあることが大きな問題になっていると指摘。限度額を超える部分は全て自治体の負担となるため、仙台市では概算事業額1267億円(約3200世帯が移転)の6割近くが市負担になることを紹介し、「これでは事業が進められない」と、限度額の引き上げ・撤廃を求めました。片山善博総務相は「国費充当率を上げてもらい、できる限り地方財政措置を講ずる」と答弁。国土交通省の三井辨雄副大臣は「総合的に再検討する必要がある」と述べました。

 山下氏は、被災宅地について移転先で家を建てる場合などの負担軽減のためにも震災前の地価で買い取ることや、生活を支えるために福祉施設や病院、店舗なども移転事業に加えるよう提起。「過去の例や現行制度にとらわれず、被災者の生活再建から考えるべきだ」と強調しました。三井副大臣は「地域の特性を勘案して検討する」と答えました。

 同委では、災害復旧・復興のための臨時交付金法案の採決をおこない、民主党を除く各党の賛成で可決しました。





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