2011年8月10日(水)「しんぶん赤旗」

主張

原水爆禁止世界大会

連帯の輪を力に核兵器廃絶へ


 8月9日に閉幕した原水爆禁止2011年世界大会は、内外の新しい情勢に応える、歴史的な大会となりました。

 世界大会はいまや、国連・諸国政府と反核運動の共同の場として、国際社会からも広く認められつつあります。

「歴史的プロセス」

 潘基文(パンギムン)国連事務総長がメッセージをよせました。「みなさんをパートナーとしてともに活動できることを誇りに思います」との言葉に、参加者は心を一つに熱い拍手を送りました。

 大会には国連と6カ国の政府・地域組織代表が参加しました。国民の力で民主化をかちとったエジプトの外務大臣は「ひきつづき核兵器廃絶を堅持します。原水協などNGOと協力していきます」とエールを送りました。アメリカの同盟国でありながら、核兵器禁止条約を支持するノルウェーの外務大臣も「世界大会を全面的に支持します」とビデオで訴えました。

 「核抑止力」にしがみつく核保有大国の責任は重大です。同時に、大国だけが世界を動かす時代ではありません。事務総長代理として大会に参加したセルジオ・ドゥアルテ国連上級代表は、核軍縮はいまや少数の大国の問題でなく、国連加盟国とその国民の課題だとのべ、「市民社会のみなさんの取り組みと、国の取り組みが一緒になって新しいうねりをつくりだしている」と強調しました。

 世界大会はまさに、この「発展しつつある歴史的プロセスへ人々の参加を促している」(潘事務総長)のです。

 国内では、東日本大震災と福島第1原発事故を目の当たりにして、多くの国民が、「被災者の力になりたい」との思いを強め、新しい社会的連帯の流れがおこっています。政府や電力業界への怒りと放射線被害への不安もひろがっています。世界大会はこの新しい「連帯の輪を力に、核兵器廃絶の世論と運動を大きく発展させる」ことをよびかけています。

 いま「原発をなくす」という一点での広大な国民的共同がすすみつつあります。核兵器廃絶・被爆者援護を一致点とする世界大会が、どんな形であれ放射線被害者をつくらないという共通の願いにたって、原発からの撤退をめざす運動への連帯を表明したことは重要です(世界大会国際会議宣言)。

 これは米ソの核実験による被曝(ひばく)者、チェルノブイリ原発事故の被災者など、放射線被害に苦しむあらゆる人々との連帯をすすめてきた世界大会の伝統と精神を発揮したものです。

 核兵器と原発との関係や放射線被害の実態にも目をむけ、訴えていくことは、原発事故に不安を高める広範な人々とともに、核兵器廃絶の共同をひろげていく大きな力となるでしょう。

廃絶の先送り許さない

 世界大会は、核兵器禁止条約の交渉開始と締結をもとめる「核兵器全面禁止のアピール」国際署名をいっそう大きくひろげ、今秋の国連総会に結集していくことをよびかけました。菅首相が核兵器廃絶を「究極的」などと先送りする発言をしたことは許されません。

 日本政府にこうした態度をあらためさせ、被爆国にふさわしい役割をはたさせるうえでも、わが国の運動の国際的責務が大きくなっています。





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