2011年8月3日(水)「しんぶん赤旗」

負担は大銀行・株主も

原賠機構法案 山下議員が批判

参院復興特委


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(写真)反対討論に立つ山下議員=2日、参院復興特別委

 日本共産党の山下芳生議員は2日の参院復興特別委員会で、原子力損害賠償支援機構法案について、「東京電力に必要とあれば何度でも資金援助し、大株主、メガバンクの責任と負担を問わないものだ」とただしました。

 山下氏は、民主、自民、公明3党の「修正」による法案は、東電が株主その他の利害関係者に「協力を求める」にとどまり、負担を義務付けるものになっていないと批判しました。

 その上で、菅直人首相が、「金融機関や株主の協力がないまま税金が投入されることにはならないと認識している」と答弁していることについて、全国銀行協会の永易克典会長が「債権放棄には応じないというのが原則的な立場で、想定していない」と参考人質疑で明言したことを示し、「債権放棄にメガバンクが応じる根拠はどこにあるのか」とただしました。

 菅首相は「利害関係者から協力をいただけるものと思う」としか答えられず、海江田万里経済産業相は、「首相は債権放棄まで要請するとは言っていない」と弁明しました。

 山下氏は、「債権放棄を求めないということだ。国民負担の最小化などできない」と指摘。さらに法案が、資金注入とともに東電の不良資産の買い取りまで規定していることを批判し、「株主とメガバンクに負担を求めてこそ、国民負担を少なくしながら賠償資金が確保できる」と主張しました。





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