2011年7月28日(木)「しんぶん赤旗」

薬害イレッサ 国の和解拒否

真相解明と救済求める

原告が院内集会


 「こんな癒着は許さない! 薬害イレッサ院内集会」が27日、国会内で開かれました。

 800人を超える副作用死を起こした肺がん治療薬「イレッサ」をめぐる薬害訴訟では、1月の裁判所の和解勧告にたいし、厚生労働省が医学会に「下書き」を提供し和解勧告批判の声明を出させるという「やらせ」で世論を誘導、国に和解を拒否させていたことが大きな問題になっています。

 集会は、この問題の真相解明と被害者の早期救済を求めたもので、主催は薬害イレッサ訴訟統一原告団・弁護団。各党の国会議員、支援者など約80人が参加しました。

 東日本訴訟原告の近澤昭雄さんがあいさつ。新潟の原告が前日急に亡くなったことを報告し、「国の控訴によってもう一度高裁でたたかうことになったが、安心して医療を受けられるよう多くの支援を得てがんばっていきたい」と話しました。

 弁護団が訴訟の経過と、話し合いによる全面解決に向けて国、企業が話し合いのテーブルにつくよう強く求めていく方針を報告。また、「やらせ」の詳細な分析を通して、厚労省を挙げての組織的な行動であり、学会の権威を利用して国民をだました問題点を浮き彫りにしました。

 日本共産党からは田村智子参院議員が参加。「やらせ問題は行政の根本が問われる重大な問題だ。引き続き厚労省の責任を徹底的に追及していく」とのべました。





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