2011年7月23日(土)「しんぶん赤旗」

障害者の過労死認定訴訟

労働者側の勝訴確定

最高裁


小池前参院議員国会で取り上げ

 心臓に障害をかかえ愛知県豊川市の家電量販店に勤務していた小池勝則さん(当時37歳)が死亡したのは過労が原因だとして、妻の友子さん(42)が国を相手に労働災害の認定を求めた裁判の上告審で、最高裁第1小法廷(宮川光治裁判長)は21日、国側の上告をしりぞける決定を行いました。

 小池さんは2000年11月、マツヤデンキ豊川店に障害者枠で採用されましたが、健常者と同じ立ち仕事を一日中強いられたうえ、残業や販売ノルマも課せられ、わずか1カ月半後に自宅で亡くなりました。昨年4月の二審名古屋高裁判決は、身体障害者の労災適用は被災者の症状をもとに判断すべきだとして、業務と死亡の因果関係を認めました。

 友子さんは、「夫のがんばりが認められた思いで、本当にうれしい。障害の有無にかかわらず、誰もが安心して働ける社会に改善してほしい」と語ります。

 原告代理人の水野幹男弁護士は「国は今回の決定を踏まえ、現行の労災認定制度を抜本的に見直すべきです」と話します。

 日本共産党は裁判を全面的に支えてきました。小池晃参院議員(当時)は勝則さんの過労死問題を国会でとりあげ、「労災認定について障害者の独自の基準をつくるべきだ」と強く要請(08年12月18日の参院厚生労働委員会)。厚労相から「今後の検討課題としたい」との答弁を引き出しました。





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