2011年7月16日(土)「しんぶん赤旗」

原発撤退・自然エネへの転換

意見書・決議 299議会

ゼロへ期限決めよ 政府は明確に宣言を


 原子力発電からの撤退や安全対策の確立、自然エネルギーへの転換を求めることなどを求める意見書・決議の可決が広がり、15日までの本紙の調べでは299の地方議会で可決されています(表)。

 本紙は8日までに218議会で意見書・決議の可決があったことを確認し、その後の追加集計で新たに81の地方議会で意見書の可決が判明しました。

 8日時点で集計できなかった青森、山形、宮城、群馬、香川、徳島の各県でも意見書が可決されていることがわかりました。埼玉、山梨、福岡の各県など、可決自治体数が大幅に増えた県もありました。

 東京電力福島第1原子力発電所の事故から4カ月が過ぎましたが、放射性物質による被害が続いています。意見書では、事故の早期収束、放射能被害の拡大をくいとめることを求めるとともに、原発の安全基準や原発事故に対する防災体制も根本的に見直すよう主張していることが特徴。▽30年を超す高経年化原発の運転制限▽防災対策重点地域(EPZ)の拡大など防災・安全基準の見直し▽避難道路や避難施設などの早急な整備▽原子力安全・保安院の経済産業省からの分離と独立、権限強化―などが挙げられています。

 原発からの撤退を求める世論が高まっていますが、「原子力発電をゼロにする期限を決めたプログラムをつくること」(東京都清瀬市議会)など具体化を促す意見なども盛り込まれています。

 また原発撤退とあわせて自然エネルギーへの転換が強調され、「政府は原発からの撤退を国民の前に明確に宣言し、自然エネルギーへの計画的転換に向けて進むよう強く求める」(北海道長万部町議会)などの主張もあがっています。

表




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