2011年6月6日(月)「しんぶん赤旗」

米国防長官 アフガン訪問

条件整えばタリバンとの対話も


 【ワシントン=小林俊哉】アフガニスタンを訪問したゲーツ米国防長官は4日、カルザイ大統領との会談後の共同記者会見で、アフガンの反政府勢力タリバンの一部勢力との対話について、「われわれがタリバンから取り返した地域を保持し、アフガン国軍が治安の確保範囲を広げるなら、年末までに(タリバンとの)和解を開始することができるだろう」との見通しを示しました。

 ゲーツ氏は、アフガン政府への治安権限移譲の期限となる2014年以降の両国関係について、「われわれは引き続きアフガン国軍を訓練し、装備を提供し、支援する。政府が市民生活を向上させるのを援助する」と主張。米軍の長期駐留を視野に議論が始まっている米・アフガン間の「戦略的パートナーシップ協定」の重要性を強調しました。

 一方、カルザイ氏は米軍を中心とする多国籍軍の攻撃で市民に死傷者が相次いでいることについて、「アフガン国民は自分たちの家が空爆され、むこの市民の命が失われるのを望まない」と強調。「国民の家屋への空爆は繰り返されるべきではない」「これは国民の期待であり、要求だ」と求めました。

 これに対しゲーツ氏は、「犠牲者には哀悼の意を表し、遺憾に思う」と述べました。





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