2011年5月31日(火)「しんぶん赤旗」

東ティモール第1党

独立革命戦線と関係確立確認

日本共産党の緒方副委員長


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(写真)夕食会場での(左から)テシェラ報道官、セケイラ元司令官、ダシルバ元首相、緒方氏=28日、ディリ(面川誠撮影)

 【ディリ=面川誠】日本共産党の緒方靖夫副委員長は28日、東ティモールの首都ディリで同国議会第1党の東ティモール独立革命戦線(フレティリン)幹部と会談し、友好と連帯の両党関係の確立で合意しました。日本共産党代表の同国訪問は初めてです。

 緒方氏は、空港でジョゼ・テシェラ国会議員(元資源・鉱物・エネルギー政策相、フレティリン中央委員・報道官)の出迎えを受けた後、フレティリン本部で同議員と会談しました。

 緒方氏が「28年前に激しい弾圧下で非合法の解放闘争を進めていたみなさんが、21世紀最初の独立国となり、その発展を自分の目で見ることができて、大変喜んでいます」と述べると、テシェラ氏は「私たちの苦難の歴史を知る古い同志を党本部に迎えることができたことを誇りに思う」と歓迎しました。

 テシェラ氏はアルカティリ・フレティリン書記長から志位和夫委員長に宛てた、9月に開かれる党大会への招待状を緒方氏に手渡しました。

 両党関係は、1983年に緒方氏が赤旗パリ特派員としてポルトガルのリスボンでフレティリン幹部をインタビューしたのが始まり。その時に会ったのが、現在のフレティリン書記長で次期首相候補のアルカティリ氏です。

 会談後、緒方氏はエスタニスラウ・ダシルバ元首相(現議員)主催の夕食会に出席。同席した元解放軍司令官のジョゼ・アグスティノ・セケイラ氏らと、独立解放闘争の足跡、政権獲得後の経験、日本の情勢などについて話し合いました。

 また緒方氏は、フレティリン本部内のラジオ局でテシェラ氏のインタビューを受け、両党関係の歴史、日本共産党の内外での活動、東ティモールの印象などについて話しました。東日本大震災と津波による被害に話が及ぶと、インタビュアーはお見舞いを緒方氏に伝えました。

 29日にはディリ市内にある元収容所博物館を訪問。記録センターのアベンティノ・バティスタ・ヒメネス所長が案内に立ち、解放闘争から独立達成までの苦難の歴史を語る展示や、独房が保存されている館内を見学しました。


 東ティモール民主共和国 16世紀にポルトガルが植民地化。ポルトガル撤退後、1975年に東ティモール独立革命戦線(フレティリン)が独立宣言をしましたが、インドネシアに76年に併合されました。98年のスハルト・インドネシア政権崩壊後、99年に国連管理下で住民投票が行われ独立派が圧勝。2001年の憲法制定議会選挙でフレティリンが過半数の議席を獲得し、02年に独立し21世紀初の独立国となりました。人口約110万人。主要産業は石油、天然ガス。

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