2011年5月28日(土)「しんぶん赤旗」

浜岡原発 永久停止を

静岡 周辺住民35人が初の提訴


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(写真)決意などを述べる(右から)大橋、田代両弁護士と清水原告団長(左端)ら=27日、浜松市中区

 浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の周辺住民35人は27日、廃炉以外に危険は除去できないとして、中部電力に3〜5号機の永久停止を求める訴訟を静岡地裁浜松支部に起こしました。東日本大震災後、同原発に対する訴訟が起こされるのは初めてで、永久停止を求める裁判も初めて。

 提訴したのは浜岡原発から30キロ圏内の御前崎市、菊川市、掛川市の住民で、日本共産党の清水澄夫御前崎市議が原告団長。柴田正美、川瀬守弘の両掛川市議も参加しています。

 原告は、同原発が東海地震の震源域の真上にあり、命と暮らしに日々脅威を感じていると指摘。「地震や津波対策をしても東海地震などの被害を完全に防止する保障はなく早期の廃炉が必要だ」と求めています。

 提訴後の記者会見で、清水原告団長は、福島原発事故後に多くの人から浜岡原発を止めてほしいと要望されたことを紹介し、「停止はしたが、再び稼働させるわけにはいかないと思い立ち上がった」と語りました。

 田代博之弁護団長は「福島原発事故を受け『想定外』はもう許されない。国民の命を守るため、『安全神話』を問いたい。全国54基ある原発を段階的に廃止するきっかけとなってほしい」と訴えました。大橋昭夫弁護士は、日本国憲法の平和的生存権、環境権、人格権に基づく法的根拠を主張し、とくに平和的生存権による生きる権利を求めて争っていくと強調しました。

 原告団によれば、他の地域でも提訴の予定があります。

 同原発をめぐる訴訟では、2003年から同原発の周辺住民らが1〜4号機の運転差し止めを求める裁判を行っています。





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