2011年5月20日(金)「しんぶん赤旗」

中南米の団結を強調

サンパウロ・フォーラム開幕

自主的統合“最高の夢”


 【マナグア=菅原啓】中南米の中道左派政党が参加するサンパウロ・フォーラムの第17回会議が18日、中米ニカラグアの首都マナグアで開幕しました。


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(写真)サンパウロ・フォーラム第17回会議開会式。スクリーンに映っているのはマドゥロ・ベネズエラ外相=18日、マナグア市内(菅原啓撮影)

 あいさつに立ったニカラグアのオルテガ大統領は、中南米カリブ海のすべての国が参加する地域統合の重要性を強調しました。

 ニカラグアの与党サンディニスタ民族解放戦線党(FSLN)の党首でもあるオルテガ氏は、中南米の自主的な統合は、南米独立の父シモン・ボリバルや米国の占領とたたかったニカラグアの英雄アウグスト・セサル・サンディノらがめざした「最高の夢」の実現だと指摘しました。

 その具体化である、米国やカナダを含まない新しい地域機構「中南米カリブ海諸国共同体」設立に向けた首脳会議(7月、ベネズエラ)の準備状況を説明しながら、「われわれは、団結によって、より偉大で強くなれる」と語りました。

 開会式では、今年9月のグアテマラ大統領選に左派勢力の共同候補として出馬するリゴベルタ・メンチュ氏、キューバのアラルコン国会議長(共産党政治局員)、ベネズエラのマドゥロ外相らがあいさつ。資本主義の世界的な危機のもとで、国民生活を擁護し、新しい経済社会モデル、社会主義をめざす努力が呼びかけられました。

 ホンジュラスで2009年に発生したクーデターで政権を追われ、現在ドミニカ共和国に亡命中のセラヤ元大統領は、同国の左派組織「全国国民抵抗戦線」の代表として出席。新自由主義政策の転換をめざす変革を敵視する勢力の策動に改めて警戒を呼びかけました。

 サンパウロ・フォーラム第17回会議には、日本共産党から菅原啓「しんぶん赤旗」メキシコ市駐在記者がオブザーバーとして出席しています。


 サンパウロ・フォーラム 中南米諸国の左派政党や進歩的勢力が集まって、世界情勢や各国に共通する課題を議論する場。第1回は、1990年にブラジルのサンパウロで開かれ、その後、ほぼ毎年、中南米各国で会議を開いています。日本共産党は93年の第4回会議からほぼ毎回オブザーバーとして招待され、代表が参加しています。





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