2011年5月17日(火)「しんぶん赤旗」

裏マニュアルで分限免職

山下議員指摘 社保庁職員を選別


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(写真)質問する山下芳生議員=16日、参院行政監視委

 社会保険庁の解体に伴い厚生労働省が職員選別の「裏マニュアル」を作って分限免職(解雇)を進めていたことが16日の参院行政監視委員会で明らかになりました。日本共産党の山下芳生議員が取り上げたもので、厚労省が社保庁職員の配置転換などをする際に使った「面接要領」(写真)です。

 社保庁は2010年に日本年金機構となり、525人の職員が分限免職されました。山下氏は、閣議決定では「分限免職」を回避するため、「配置転換」などできる限りの努力を行うことを決めているにもかかわらず、厚労省の「面接要領」では、「相手のホンネを引き出す裏技」項目まで設けて、職員を選別、ふるい落とす技術を指示していたことを告発しました。

 山下氏が「分限免職にするための差別、選別、振り分けマニュアルだ」とただすと、厚労省の小宮山洋子副大臣は「こうしたマニュアルは適切ではない」「調査する」と答えました。

 山下氏は、日本年金機構に移行する09年末を境に年金記録訂正作業のペースも急速に落ちたことを指摘。年金監視委員会の委員長代理が「年金実務のプロの一部を採用しなかったからだ」と述べていることを紹介し、年金記録サービスを向上させるためにも、分限免職を撤回し、能力があり希望する職員はすべて採用するよう求めました。

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