2011年5月7日(土)「しんぶん赤旗」

ASEAN首脳会議

統合加速へ結束確認

国境紛争が障害に


 【ジャカルタ=面川誠】東南アジア諸国連合(ASEAN)の第18回首脳会議が7、8の両日、当地で開かれます。2015年のASEAN共同体創設後、重要な国際問題でASEAN10カ国が共通の政策を取るために、政治・安全保障分野での統合加速化を話し合います。


きょうから

 6日には首脳会議の議題を最終調整する外相会議が開かれ、首脳会議の議題を確認。東アジア地域協力でASEANの中心的役割を維持、強化するために、政治・安保、経済、社会・文化の3分野で共同体創設を加速化させ、結束を固めることを確認しました。

 議長国インドネシアのマルティ外相は、今回の首脳会議で「共通政策綱領」の起草開始に合意したいと述べました。「共同体をつくって何をするのか。世界的な問題でASEANが一致した声を発しなければ、ASEANは停滞する」と言います。

 共同体創設にとって大きな障害はタイとカンボジアの国境紛争です。マルティ外相は6日、カンボジアのホー・ナムホン外相、タイのガシット外相と相次いで会談。2月のASEAN外相会合で決まった監視団派遣の実現に向けた調整を続けました。

 ミャンマー民主化も議題の一つ。ミャンマー政府は、3月の形式上の民政移管で民主化は完了したという立場。このままミャンマーが希望する通り2014年にASEAN議長国になれば、ASEAN地域フォーラム(ARF)や東アジア首脳会議(EAS)に多くの国が不参加という事態が懸念されています。

 4月のASEAN外相会合で、各国はミャンマーに民主化の実情を視察する代表団の受け入れを求めました。首脳会議で引き続き協議されます。

 南シナ海問題では、中国とASEANが合意した南シナ海行動宣言(DOC)履行方法を話し合います。





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