2011年4月22日(金)「しんぶん赤旗」
中低所得者に減税
中国が法改正案を審議
【北京=小寺松雄】中国の全国人民代表大会(国会に相当)の常務委員会は20日、中低所得者への減税を進める改正案の審議を始めました。
改正案は、課税控除額を現在の月2000元(約2万5000円)から3000元(約3万7500円)に引き上げます。
一方で、最高税率45%が適用される対象を広げ、高額所得者からの徴税を増やします。
中程度の給与所得4500元の人の場合、「所得から2000元控除して15%課税で375元」だったのが「3000元控除して10%課税で150元」へと大幅に下がることになります。
改正案を説明した謝旭人財政相は、「中低所得者の税負担を軽減するのが主眼だ」と述べました。
この改正案は6月まで審議が続けられ、成立すると早ければ今年下半期から実施されることになります。
今年3月の全人代への政府報告では、「個人所得税の控除ベースを引き上げる」「収入が高すぎる業種を規制する」などが打ち出されていました。
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