2011年4月19日(火)「しんぶん赤旗」

原子炉建屋内 57ミリシーベルト

福島第1原発3号機 高放射線量を測定


 東京電力は18日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)3号機原子炉建屋内の放射線量が最大で1時間当たり57ミリシーベルトだったと発表しました。1号機でも最大で同49ミリシーベルトでした。両機とも、水素爆発とみられる爆発で原子炉建屋の上部は大破しています。東日本大震災が起きたとき運転中だった1〜3号機で原子炉建屋内の放射線量が明らかになったのは震災後初めてです。

 放射線量の測定は、遠隔操作の米国製ロボットを使って17日に行われました。1号機では一辺が約40メートルある真四角な部屋の北側と南側に二つある二重扉の北側から入り、まっすぐ進んで測定しました。その結果、二重扉から数メートル入ったあたりで1時間当たり約49ミリシーベルト、30メートルほど入ったところで同約10ミリシーベルトであることがわかりました。

 16日に北側の二重扉から30メートルほど離れた南側の二重扉のガラス窓のところで測定した値は同270ミリシーベルトでした。北側と南側で測定値が異なっている理由は、南側の二重扉内側や、その奥の調査は行っていないためわからないといいます。

 3号機では一辺が約46メートルある真四角な部屋の南側の二重扉から入りました。扉の内側で1時間当たり約28ミリシーベルト、数メートル入ったあたりで同30〜57ミリシーベルトでした。それより奥には、がれきが散乱していて進めなかったといいます。

 ロボット操作には東電と関連会社の社員12人があたりました。最初の扉を開くのは人間の手で行ったことなどから、最大で6ミリシーベルトを被ばくした作業員がいたといいます。

 17日公表された「工程表」に示されている対策を実施するには、原子炉建屋内に入って作業する必要があります。東電は、「注意すべき高放射線量であり、今後よく見極めていきたい」としています。

 18日には、水素爆発で原子炉格納容器が損傷しているとみられる2号機原子炉建屋内の調査が行われました。

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