2011年4月15日(金)「しんぶん赤旗」

原発被害補償早く

紙議員が国会質問


 日本共産党の紙智子議員は14日の参院農水委員会で、福島原発事故で損害を受けた農家への補償を速やかに行うよう求めました。紙氏は、日本経団連の米倉弘昌会長が東京電力の賠償責任を免責するような発言をしていることを厳しく非難。補償金は「いつ手渡されるのか」とただしました。

 鹿野道彦農水相は、「(賠償責任は)第一義的には東電にある」と表明。篠原孝副大臣は「JCO事故のときは3カ月後に補償金が支払われたが、それでは(農家は)持たない。早く補償できるよう強く働きかける」と答えました。

 また紙氏は政府が新たに設定した計画的避難区域には8648戸の農家があり、5万5000頭の家畜の扱いが問題になることを指摘。補償とあわせて、「家畜も移住できるよう受け入れ先を検討すべきではないか」とただしました。

 鹿野農水相は「福島県と連携をとって(家畜の扱いを)早急につめている」と答えました。紙氏は公共の牧場や空き牛舎の活用など早急にめどを示すよう要求。さらに紙氏が「国内の食料を確保するためにも、国際競争に食料生産をさらすTPP(環太平洋連携協定)の断念を表明すべきだ」と迫ると、鹿野農水相は「復興・復旧に一点集中の決意で取り組む」と答えました。





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