2011年4月9日(土)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 8世紀の末、平安京ができたころの都は左京と右京だけだった、といいます。左京の名は古い▼京都市の行政区としての左京区は、1929年に誕生しました。翌30年に、区内の鐘紡の工場で大争議が始まります。労働者4千人のほとんどが女工さん。給料減らしに対し立ち上がった彼女たちを、周辺の住民が、お米を寄付するなど大いに助けました▼次々に起こる労働争議。労働者を支援する左京の住民。彼らのたたかいに、知識人、大学人も合流してゆきました。国内で初めて治安維持法で弾圧された京都学連事件の検挙者38人のうち18人が、左京の京都大の学生でした▼共産党員となる経済学者・河上肇らが、左京の地で進歩と反骨の知の伝統を築いたのです。1947年、戦後初のいっせい地方選。左京区から当時の六大都市でたった一人、共産党市議が生まれました。河上肇の主治医だった安井信雄です▼連綿と続く、左京の人々の変革の事業。10日投票のいっせい地方選の府議選では、定数1減の4議席に2人の現職が挑みます。梅木のりひでさん。みつなが敦彦さん。現職3人が当選をめざす定数9の市議選ともども、やはりこんども全国から注目される選挙区であることに違いありません▼京都にも、かつての大地震の記録が残っています。東日本大震災、福島原発の事故から1カ月の日が迫ります。いつも、苦しみが身にふりかかる人々とともに日本共産党あり。その立党の精神を、津々浦々から発揮し証明する日も間近です。





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