2011年4月4日(月)「しんぶん赤旗」

原発 各国で見直す動き

地中海での建設反対

トルコ近隣国「活断層不安」


地図

 【カイロ=伴安弘】トルコ政府は地中海に面した町、アキュユに原子炉4基を備えた原発を建設する計画を立てていますが、この計画に対して、近隣諸国から批判の声が上がっています。

 アキュユは南部メルシンから南西に140キロ、ギュルナーの近くにある町。この付近には活断層があり、専門家はM7クラスの地震が起きる可能性を指摘しています。アキュユ原発はロシアとの協定に基づいて建設されるもので、加圧水型原子炉によって1基当たり1200メガワットを発電するといいます。

 トルコのユルドゥズ・エネルギー天然資源相は、アキュユ原発が1971年に操業を開始した福島第1原発よりずっと安全だと主張し、建設計画の見直しを拒否しています。

 これに対し、ギリシャのパパンドレウ首相はブリュッセルで、「この地域は地震多発地域であり、原発は取るべき選択肢ではない」とトルコの計画を批判しました。キプロスのフリストフィアス大統領は、キプロスとギリシャ、南欧の諸国は欧州連合(EU)の欧州理事会に問題を提起したと語りました。アキュユから100キロしか離れていないキプロスでは建設反対のデモが起きています。





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