2011年4月3日(日)「しんぶん赤旗」

漁業経営 維持・拡大へ

紙議員 所得補償制度ただす

農水委


 日本共産党の紙智子議員は3月25日の参院農水委員会で、2011年度から始まる漁業所得補償について質問しました。漁業所得補償制度は、公共事業の比率が高かった水産予算を漁業者の手に直接渡る仕組みに変えるものです。

 農水省は農業の戸別所得補償制度については、国内農業の再生を図ることで食料自給率を向上させ、多面的機能を将来にわたって発揮させると位置づけています。

 紙氏は、漁業についてはなぜ多面的機能を発揮させるという位置づけがないのかただしました。篠原孝農水副大臣は、「資源管理に協力してくださる方の所得を補償する。目的は(農業と)一緒だが重点の置き方が違う」と答えました。

 紙氏は、漁業所得補償制度は任意加入である漁業共済制度の拡充であり、魚価水準が下がると基準額・補償額も下がると指摘。経営安定対策事業の「積立ぷらす」は共済加入が条件になるなど、所得補償の対象が狭すぎると指摘しました。

 北海道のトドによる漁業被害を例に資源管理できない現状を示し、漁業共済制度の拡充ではなく、漁業経営を維持・拡大するための所得補償制度に発展させるよう求めました。

 篠原農水副大臣は「なるべく農業に近づくような形で考えたい」と答えました。





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