2011年3月25日(金)「しんぶん赤旗」

米軍機飛行訓練の風圧で全壊

土蔵上空 すれすれ40メートル

共産党調査


 米海兵隊岩国基地の米軍機が、岡山県北を低空飛行し、津山市上田邑(かみたのむら)の井口貞信さん(66)宅の土蔵が全壊した(2日)問題で、日本共産党調査団(団長・武田英夫県議)は24日、現地測量の結果、米軍機は崩壊した土蔵の直近を飛行していたことを明らかにしました。

 武田県議と調査団事務局の大野智久さん(岡山民報編集長)は同日、県に出向き、「航空法の『最低安全高度』に違反している。県としても、米軍に抗議し低空飛行を中止するよう国に申し入れを」と求めました。応対した危機管理課の岡本志課長は「県民の安全、安心の確保が県の仕事。その立場で対応したい」と答えました。

 目撃した住民たちに聞き取り、GPS(全地球測位システム)で方位を、デジタル傾斜計で仰角を測定した16日の調査をもとに、飛行ルートや高度を解析した結果、米軍機は崩壊した土蔵との高度差40メートル余(地表高度約50メートル)、水平距離で200メートル余を飛行したことが分かりました。井口さん宅から南西の鏡野町立南小学校では校庭の80メートルから90メートル上空を飛行したと見られることが分かりました。

 大野さんは「米軍機の衝撃波や強い風圧が土蔵におよぶ距離になる。調査をしたコースでは、ほとんどで地表100メートル以下を飛行し、航空法違反、日米合意違反は疑いようがない」と話しています。





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