2011年3月25日(金)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 「大企業に…堂々とものをいう、そんな知事に私はなっていきたい」。東京知事選に立った小池あきらさんの第一声です▼聞きながら、ふと宮沢賢治を思い起こしていました。賢治の「雨にも負けず」は、「そういうものに/わたしはなりたい」で終わります。小池さんの「そんな知事に…」の決意が、賢治の語り口を記憶の底から引き出しました▼「東に病気の子どもあれば/行って看病してやり…」。「雨にも負けず」の詩句の数々も、小池さんにつながります。人間の命をなにより尊ぶ医者であり、政治の病気を治す「世直しドクター」ともよばれている小池さんです▼東日本大震災の地、岩手が誇る詩人・宮沢賢治は、明治三陸大津波の1896年に生まれ、昭和三陸津波の1933年に亡くなっています。いま、二つの津波を上回る犠牲がでた災害に原発事故が重なる国難のとき。日本共産党の役割は大きい、と自負しています▼「雨にも負けず」精神の救援活動はもとより、小池さんがのべた「大企業に堂々と」の一点でもそうです。だから復興のために、法人税減税のとりやめや大企業の使い道のない内部留保の活用を提案できます。財界を「聖域」と考えないように原発の「安全神話」にもしばられない党だから、いまの原子力行政や原発頼みからの転換も訴えられます▼人の命を後回しにする「聖域」や「神話」に、とらわれている場合ではありません。富をもつ者は財力を、知恵ある者は知の力を、立場を超えて結集するときです。





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